人間の体は海綿体ではない。
水を飲むと肌が潤う、というのは単純に「飲んだ水が肌の水分になるだろう」という発想であるが、人体は海綿やスポンジみたいに単純にはできていない。
よって、飲んだ水がそのまま皮膚までしみ込んでくるなんてことはない。
肌の水分を守っているのはセラミドであり、セラミドを増やすことが肌の水分増加につながる(第3章参照)。
②人間の体は一本の管ではない。
水で毒素を洗い流す、というのは、まるで風呂釜洗いのコマーシャルみたいに、水流で古い汚れを洗い流すということであろうか。
飲んだ水は、主に汗や尿として排湛されるが、それと同時に排湛される老廃物は、塩分やアンモニアなど、ある種のものに限られる。
体内に蓄積した毒素が全て、水と一緒に出るわけではない。
毒素は誰にでも少しは溜まっているが、よほどの量にならない限り人体に影響はなく、そもそも体や肌の不調の多くは、毒素とは関係ない。
③水分代謝と脂肪代謝は別のもの。
代謝が下がる1太りやすりなる、という強迫観念にかられ、汗が出ないのは代謝が悪いのだと思い込み、必死に水を飲んだり汗を出そうとしている人が多い。
でも、水と油は別物だということを忘れてはならない。
つまり、水分代謝と脂肪燃焼は別のものである。
太らないためには、基礎代謝を上げなければならない。
運動して筋肉をつければ、脂肪はグッと燃えやすりなる。
正しい水の飲み方まず、水は、体内でどう代謝されるのか知っておこう。
口から入った水は、大腸で吸収され、血液に入る。
体の必要なところで使われた後、いらない分は尿として捨てられる。
人体には、血液の濃さをほぼ一定に保とうとする仕組みがある。
よって、体が脱水気味にな一、血液が濃りなると、水を飲むように脳から指令が出る。
これがのどの渇きであるのどが渇いていないのに、ひたすら水を飲むというのは、脳の指令を無視した行為であり、人体にとっては迷惑な話である。
お腹が空いてないのにひたすら食べるというのと同じことだといえる。
たくさん飲むと、体はそれをどんどん捨てようとして、尿をたくさん作る。
よって、薄い尿がたくさん出る。
でも、尿を作る機能にも限界があるから、捨てきれなかった分は体内にたまる。
これがむくみになる。
飲めば飲むほどよいというのはウソであると、おわかりいただけただろうか。
水の正しい飲み方は、のどが渇いたときだけ、なるべく温かい物をゆっくりと飲むことである。
水と汗の話水と同時に考えないといけないのが、汗についてである。
水をたくさん飲んでも、汗は増えない。
汗は体温調節のためにあるので、暑いところではたくさん出るが、寒いと出ない。
暑りないところで水をたくさん飲んでも、汗は増えず、尿が増えるだけである。
汗で痩せるわけではないので、無理に出す必要はない。
余分な水と老廃物は、汗として出すよりも尿としてトイレに流した方が、より美しい排湛法といえるだろう。
摂りすぎは禁物。
のどが渇いたら飲む、が鉄則。
いい汗かけば、肌も喜ぶ適度な運動でいい汗をかく運動不足な女性たち人間が健康であるためには、「食べて、動いて、寝る」ことが大事である。
ところが、この「動く」ということに関しては、ほとんど意識していない女性が多い。
患者さんに「運動していますか」と尋ねても、ほとんどの人が「特にしていません」というお答えである。
電車を見れば、若い女性でもみな争うようにして席に座る。
階段を使う人もほとんどおらず、並んででもエスカレーターに乗っている。
こうやって、極力エネルギーを使わずに生活している女性たちでも、実はほとんどの人が痩せたいと思っているのだと考えると、なんだか不思議な光景に見える。
特に最近では、パソコンを使う仕事が主流にな一、多くの女性たちがほとんど動かない生活を送っている。
これが、肌だけでな一、心や体にさまざまな影響をおよぼしているのは深刻な問題である。
座りっぱなし生活の悪影響1日の多くの時間を座りっぱなしで過ごし、運動もしないでいると、どのような悪影響があるのだろう。
まずは慢性的な頭痛、肩こ一、腰痛が起こっている。
脚はむくみ、冷えやすりなる。
便秘になることもある。
体を使わずに頭だけ使うから、不眠に陥りやすい。
気分も沈みやすある。
美容面でいうと、まずは血の巡りが悪いために、くまが出やすりなる。
下半身がむくむから、セルライトもできてくる。
睡眠が損なわれたりストレスが溜まっていると、ニキビや肌荒れも起こしている。
大げさなように思うかもしれないが、パソコン操作に長時間費やしている女性たちは、だんだんこのような症状を呈していることは決して稀ではない。
いりつかの症状がすでに思い当たる人もいるだろう。
これらを防ぐには、どうしたらよいか。
一番よいのは運動である。
運動不足が原因だから当たり前なのだけれども、それでもなかなか女性は運動しない。
ただ風呂に入るだけで血の巡りをよりしようと試みた一、サプリメンIで痩せたり肌をきれいにしようと期待したりするらしい。
そこで、簡単にできる運動について考えてみよう。
まずはウオーキングから一日30分くらい、週2回程度行なうようにするとよい。
ただし、そこまでできないという人も、めげずにできるだけ歩いてみてほしい。
全り運動していなかった人が少しでも運動すれば、それなりの意味は必ずある。
5分でも、やればやったなりの効果はある。
女性たちがイメージする運動というのは、ゴルフやテニスをすること、もしりはジムやヨガの教室に通うこと、などだろうか。
確かにそういう運動をしようと思うと、時間もお金もかかり、なかなか大変である。
「運動しょうと思ってもなかなかできない」という人の多くが、そのような理由ではないだろうか。
そういうことをしなりても、「歩く」だけでも充分よい運動になる.難しり考えずに、とりあえず歩いてみてはどうだろう。
ただし、歩くといっても、だらだらと歩いても運動にはならない。
また、革靴などで歩とかえって足に悪い。
よって、買い物や通勤のついでにちょっと歩くというのは、あまりよい運動にはならない。
きちんとスニーカーなどを履いて、荷物を持たずに早足で歩くことが、条件である。
「毎日通勤のときは歩いてるのに、わざわざウオーキングなんかやって、意味あるの?」とか、「歩くつて、脚の運動だけでしょう?」などと思ってしまう人。
だまされたと思って歩いてみよう。
ウオーキングの効用ウオーキングにはどのような効果があるのだろう。
以下に、主なものを挙げてみた。
①筋力アップで、痩せやすい体に歩くときは、背骨や脚の骨などを支える大きな筋肉を使う。
大きな筋肉ほどつきやすいので、短時間でも筋力アップにつながる。
全身の筋肉をつければ、基礎代謝が上がり、痩せやすい体になる。
④均整のとれた美しいボディラインに最近の女性は猫背の人が多い。
猫背だと腹筋が弱一、お腹がぼっこり出ている。
歩くことは腹筋や背筋も自然に強化するから、ぽっこりお腹の解消になる。
もちろんヒップアップにもつながる。
④頭痛・肩こり・腰痛の解消机に向かって作業していると、どうしても利き手をより使うので、左右の姿勢のバランスが崩れる。
パソコンのマウスを使う作業は特に、肩や腰への負担が大きいといわれる。
これが頭痛・肩こり・腰痛を引き起こす。
歩くときは、左右の筋肉を均等に使うので、そのゆがみが解消され、血流が均等にいくようになる。
④便秘の解消個人差はあるが、便秘が解消されることがある。
ずっと座っていると腹部も圧迫されて腸も動かなりなるが、歩くことが刺激になって動きがよりなることがある。
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