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BMD指数に比べればまだ円が大幅に過小評価されているわけだ。 2007年の夏までの状況では、過小評価はもっと激しかった。

円安で輸出産業の収益が増えた円安は、輸出産業の利益を増加させる。 BMD指数を使って次のように考えるとよくわかる(簡単化のため、税の問題を無視する)。
東京からニューヨークに旅行する人が、東京で、276円で買ったハンバーガーをニューヨークに持っていって売るとする。 販売収入3.49ドルを100円のレートで日本円にすれば、349円になる。
276円の元手で349円が得られるから、こうした行動が利益をも日本の経済政策は円安へのバイアスを持っている。 これとは別のシナリオも原理的にはありえた。
為替レートが円高になることだ。 もしそうなっていれば、輸出産業の利益は増大しなかっただろうが、日本人は外国からの輸入品を安く買うことができた。
あるいは、豊かな外国旅行ができた。 いずれにしても、日本の消費者はより豊かになりえたわけだ。
もちろん、東京で買ったハンバーガーをニューヨークまで持っていけば品質が低下してしまうから、この取引は現実に行なえるものではない。 製造業の製品なら品質は低下しないから、こうした取引は現実的なものとなる。
ここで、さまざまな財やサービスの価格の比率は、日本でもアメリカでも同一であるとしよう(経済学の用語で言えば、「相対価格」が同じであるとする)。 たとえば、「日本でもアメリカでも、自動車はBMD1万個分」というような関係が成立しているとしよう。

そうであれば、日本では34900ドルになる。 したがって、日本で製造した自動車を外国胆輸出で売れば、メカニズムに尖って利益発生する。
一般に、長期的な為替レートは、一国の生産性が上昇すれば増価する。 今回の円高は、実際に日本人を豊かにしたことがある。
1990年代の中頃には、それまでは大金持ちしか泊まれなかった外国の高級ホテルに悠々と泊まることができた。 ところが、いまヨーロッパを旅行すると、日本人はホテル代や食事代をきわめて高く感じる。
つまり、円安は日本人を貧しくしたのである。 「日本の1人当たりGDPが諸外国に比べて低下しているのは円安になったからで、その意味では計算上のものでしかない」という意見がある。
円安になれば貧しくなるのは、単に計算上だけのことではなく、現実のことなのである。 ところが、多くの日本人は、このことを実感できない。

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